機動戦士ガンダム展 THE ART OF GUNDAM
原画が圧倒です。
六本木でやっている機動戦士ガンダム展に行ってきました。土曜に行ったのですが、そんなに人も多くなく快適に見ることができました。といっても、入り口に必ず10分弱のアトラクション映像を観ないとダメで、そこで人数が絞られて館内で混雑しないようになっているようです。
入り口のアトラクション映像はホワイトベース館内からの映像という設定で、地球降下のシーンなんですが、ちょっと迫力に欠ける感じだったなあ。今の映像技術ならもっと迫力出せたはずなのに。ちょっと残念感。
その後の館内は、ファーストガンダムにちなんだ品がこれでもかというぐらい展示されています。富野監督が書いた企画段階の原稿とか、絵コンテとか。大河原さんのメカデザイン、安彦のキャラクタデザイン、中村さんの美術ボード。とにかく膨大な数展示されていました。
大河原さんのメカデザインは、ファーストに出てくるモビルスーツほぼ全てのデザイン画が展示されていましたね。プラモの箱になってたのはこのデザイン画だったんだなあ。初期デザインとかも公開されていて、最初はいかにもあの時代のロボットモノのデザインだったのがだんだん洗練されていってあのガンダムのデザインになったんですねえ。
キャラクターデザインは若干少なめでしたが、これも初期デザインとかも展示されていて面白かったです。でも、キャラクタデザインは初期のデザインからあまり変わっていませんね。ほぼそのままのデザインでアニメ化されていました。
そしてなんといっても圧巻だったのが、後半の膨大な量の原画。そのほとんどを安彦さんが描かれていたというのだからすごい。ガンダムの原画マンには板野さんなど今となっては伝説的な方々がクレジットされていますが、基本的に安彦さんが描いてその他の原画マンがクリーンナップするという感じだったそうです。そのため、安彦さんが倒れた時は作画クオリティがかなり落ちたとか。
展示会を通じて感じたのは安彦さんの存在の大きさですね。キャラデザ、原画としての役割はもちろんですが、メカデザインに対しての貢献も大きい。メカデザインは大河原さんですが、ブラッシュアップを安彦さんが担当しているんですね。大河原さんの初期のデザインなんかを見ていると、やっぱりその時代のどぎつい感じのデザインなんだけど、それをスタイリッシュに洗練させたのが安彦さんなんですね。この貢献は非常に大きいと思います。ガンダムは、ストーリーも魅力的ですが、やはりモビルスーツという存在が魅力の大きな部分を占めていました。プラモがあれだけ売れたことからもわかるように。そこに最も貢献したのは実は安彦さんなんじゃないかと思います。
展示品が非常にバラエティに富んでいるので、ガンダムを見たことがない人でも当時の大人気作品がどんな思想で作られたのか、どんな苦労の上に作られたのか知ることができて結構楽しめると思います。オススメ。
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