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Japanese sub culture and tech.

  • 2015/01/31
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きれいに失敗する企業

20150131

鳴り物入りで登場したGoogle Glassですが、計画を見直すということで一旦開発者向け製品供給を終了しました。

Googleの野心的製品として話題になっていたGoogle Glassですが、一旦開発者向け製品を打ち止めにして、戦略を立て直すということで投資を縮小しました。継続的に研究はするけど、表立って展開しないということでしょう。

Glassが世に大々的に出たのが2012年。3年で終了です。ただ、この間にばら撒いた開発セットを使って、いろいろな話題を作ったことで、当初の目的を実は達成したので一旦ストップするという発表にしたんじゃないかと思いました。今このタイミングでは世間受け入れられない、というのは薄々Googleも分かっていて、ではどんな反応が出るんだろうということを検証したかったんじゃないでしょうか。公共の場で用いることへの厳しい拒否反応がありましたし、インタフェースとして必ずしも利便性が高いとも思われなかった。ウェアラブルという生活に密着するモノだから、一定期間使わせないと細かい問題点も見えてこない。今回の実験は、この辺の問題洗い出しが目的で、実は大成功なのではないでしょうか。

そして、投資を継続的に続けるというところがポイントです。製品を提供すると、サポートや品質維持で膨大なコストがかかりますが、製品打ち止めと同時に研究をやめてしまうのはこういった未来製品の戦略としてはできるだけ取るべきでない。Glassは、まだ未来に可能性を残している状態で、ただ、今の人類には早すぎた系です。ここは、細々とでも研究を続けしかるべきタイミングで製品を復活させるんです。これが、日本の企業は苦手ですね。売れなかったら失敗、汚点として過去に葬り去ってしまう。失敗を認め、なぜ失敗したのか、何かの前提が変わったら受け入れられないか、十分な検証がないまま捨ててしまう。失敗が本当にヘタです。

なので、Googleは数年後にはGlassの進化版を市場に再度出してくると思います。今回問題になったプライバシなどの問題をとくため、政治的なフォローもしてくるでしょうね。

個人的には、電脳コイルの世界は自分が生きている間に来ると信じているので、Googleには頑張ってほしいものです。


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