インターステラー
クリストファー・ノーラン監督のSF作品、『インターステラー』を観てきました。
3時間弱という長編フィルムですが、長さを感じさせないなかなか密度の高い作品でした。
ネタバレありますので、これから見ようと思っている方は見てから以下を読んでくださいね。
この作品を見てまず感じるのはキューブリックの『2001年宇宙の旅』へのオマージュ。
作中に登場する2体のAIロボのTARS、CASEは、どう考えてもHALを意識したものですよね。
宇宙の旅のような反逆を起こすわけではなく、どちらかといえばエイリアン2のビショップのように献身的に尽くすロボットです。
でも、声をHALに似せていたり、正直度90%とか言ってうそをつくことをネタにしていたり明らかにHALのキャラクタで遊んでいます。
おっさんにはもえる遊びです。
あと、最後にTARSが真っ黒になるのは、モノリスをネタにしてますよね。
土星付近を漂流していた設定なのでTMA2をネタにしてます。
こういうちょっとしたネタが随所にあって、作品そのもの以外でも楽しめました。
ストーリーはというと、結構リアリティがある設定からスタートします。
地球の気候変動が進んで、砂嵐、雨がふらず作物が育たず、あと1世代で人間が滅亡するという状況。
最近の豪雨やハリケーンなどを見ていると、まんざらフィクションと楽観できない設定です。
ガンダムなんかもそうですが、1世紀もしないうちに地球が人口を抱えられなくなるというシナリオは現実になるんじゃないかという気がしますね。
そんな状況で、移住先を見つけるため宇宙を探索しに行くというお話。
ワームホールに突入して外宇宙探索という、お話的にはおもいっきりSFです。
ウラシマ効果のネタが何度も仕込まれているもの面白いですね。
ブラックホールに近い惑星を探査に行った船員が、数時間惑星に滞在しただけなのに、母艦に残っていた船員が10年以上年をとっていたり。
これは物理現象ですけど、なんとも映画、マンガ向きの現象で、うまく使われてます。
映像的にも、結構迫力があります。
ワームホールへの突入、超巨大な波、ブラックホールの観測などなど。
全体的に映画館の大きなスクリーン向けの絵作りになってます。
最後は、これまた宇宙の旅を彷彿とさせる演出なのですが、前半部のいろんな伏線を一気に回収する構成でなかなかすっきりします。
とはいえ、続編の可能性を残したかったのか一部回収しないままの伏線もあり。
あまり続編作っても特徴出せそうにない類の作品と思うのですが。
全体的にかなりオススメです。
SFだけど結構リアルな表現、設定を使っていてもしかしたら本当かも、というワクワクがあります。
上でも行ったように、ぜひでかいスクリーンで見て欲しいですね。
あと、TARSのプラモ出ないかな。
Leave a comment