全ての健康ログはAppleに集まるかもしれない
WWDC14は、噂されていた新しいハードの発表もなくあまり盛り上がらなかった感がありますが、Health周りの発表は個人的にちょっと興味があります。
今回発表されたのは、ソフト系ばかりでしたが、おそらく噂されていたようなハードも出てくるのでしょう。
でも、今回はちょっとこれまでのAppleらしからぬ戦略を取ってきそうな気がしています。
今回発表にあったHealth周りのものは、iOS8のHealthアプリが中心でしたが、DeveloperSDKとしてHealthKitが組み込まれています。
これは、健康ログの入出力APIを持っていて最終的にはHealthアプリを通してユーザにアクセスできるわけですが、このAPIはPrivateAPIではなく公開APIである点にAppleの戦略を感じます。
つまり、Apple的にはApple以外のデバイスからのインプットを受付け、積極的にデータを集めようとしているわけです。
明らかにHealth周りの戦略のコアは、データを集めることと思われます。
いつものAppleならApple製デバイスからのみデータを受け付けるんじゃないかと思います。
ハード売るのが目的だから。
でも今回はデータ集めるのが目的で、ハードを自分で出すのはどっちかというと現状健康ログデバイスに興味を持っていない層を回収することが目的と思います。
健康ログデバイス最大手のFitbitでもベンチャーで、普通の人からするとどこの会社やねんと思うでしょうが、Apple製のカッコイイデバイスなら興味を持つ人も出てくるでしょうから。
で、データは当然iCloudに上がるでしょう。
iCloudにHealthアプリが乗るのも確実でしょう。
今まで各デバイスメーカが作っていた健康ログ系サービスポータルの決定版に位置取りすることになるでしょうね。
各デバイスメーカのポータルって、基本的にそのメーカが出してるデバイスのログしかサポートしない(あたりまえですが)ので、一覧したり関連を見たりするのが結構面倒なんですよ。
そいうったのがiCloudから提供されると、それだけで個人的にはすごくうれしい。
ちなみに自分が今使っている健康ログ系のデバイスは、Fitbit Forceで歩数、睡眠、Withings Wifiスケールで体重計、Nike+ SportWatchでランとかバイクの距離とかです。
今のところFitbitのサービスにWithingsの体重データを取り込むことでFitbitのサービスで体重も見ることはできます。
こういうの全部Health、iCloudで見れたらうれしいなあ。
最終的に、集めたデータをどう使ってカネに変えるかが、今までのAppleの挙動からはにわかに思いつかないのですが、これまであまり取り組んでこなかったデータを商材にした商売に踏む込むことを考えているかもなあ、と思ってます。
考え過ぎかもしれませんが。
単に、データハブとしてiPhone、iCloudをたくさん売るのが目的かもしれません。
でも、自分のアプリに他社のデバイスのデータを積極的に取り込むというのはこれまでなかったと思うので、なにか目論んでいそうな気がします。
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