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電子化が進む中、装丁の変化に期待

20140112

本の装丁って読者が作品を見るときに最初に触れる部分で、とっても重要な部分。
だけど、その製作にスポットライトが当たることは、ほとんどないんですよね。
自分は結構装丁楽しむのが好きで、面白い装丁に出会うとどこが作ったんだろうって調べたりします。
そんな装丁業ですが電子書籍にメディアが変化していく中、何か変化が起きないかなとちょっと期待しています。

装丁ってのは、単なる絵や記号、文字の配置だけではなく、いろんな手段でその作品の特徴を表現する作業です。
紙メディアの場合、例えば旧ローゼンメイデンなんかだと、ざらついた立体的な紙を使ってレトロな感じを出していたり、金押しの文字を使って高級感を出したり紙ならでわの表現をしています。

よつばと!だと、『!』の部分が浮き上がっていて、触るとそこだけツルツルしている。
あれは、よつばと!がよつばの『!』を描くことを主題にした作品だから、そこを強調するための演出なわけです。

『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件』だと、帯を使って遊んでます。
これは、電子的な演出でもできそうですけど、帯を『めくる』という行為とひっかけた演出なので、演出的効果がちょっと変わってきます。

で、この数年で一気に電子化が進んだ出版業界。
現状の作品を見てるとどれも紙版の電子版であって、電子版として制作されたものは全く見かけない。
まあ、費用かけたくないというのはあると思いますが、もう少し積極的に電子版にあった装丁が出てきてほしいです。
紙で装丁を担当していたデザイナの方々も、結構どういうのが楽しいかいろいろアイデアあるんじゃないかな。
一番期待するのはやっぱり動きを入れることですよね。
これまで静的なスタンプでしかなかったロゴに、動きによる質感を与えることができる。
ふわふわしてるのかとか。
のんのんびよりとかふわふわしててほしい。

あと、印刷では表現不可能な『変化する色』とかも使えるわけです。
一つの色に収めたくないものって結構あるんじゃないかな。
というふうに、結構面白い紙にはない表現ができると思うんですよね。
こういうのがぜひ今年出てきてほしい。

ただ、epubとかの仕様にこういうの入ってないんでしょうね。
なので、電子書籍フォーマット側でもぜひこういうことできるような機能を付けてほしい。

まとめ

電子書籍は、特に日本の業界にとっては、既得権益を破壊し、いくつかの業界を構成していた仕事を殺すイノベーションだと思います。
だけど、結局その変化を拒み続けた結果、Amazonという海外勢に一気に食われて負けるだけのゲームになりつつある。
そうじゃなくて、新しいポジションでプレーヤとして立つための努力をしたいよね。
クオリティの高いマンガ、アニメを生み出す日本はやっぱすごいぜ、って海外に言わせるような装丁のイノベーションに期待!


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