楽園追放 -Expelled from Paradise-
楽園追放を観てきました。
公開からはかなり経ってしまいましたが、評判もよく劇場で見たほうがよいというコメントが多かったので、帰省したついでの空き時間に観ました。
最近ではあまり珍しくないですがフルCGアニメ作品です。脚本が虚淵玄ということで、虚淵さんらしいサイバーパンクSFです。ストーリ的には、サイコパスに近い管理社会ディストピアな世界観。人類の大半がデータ化されて仮想世界が生きる舞台になっている世界で、ごく一部の人間が暮らすリアル・ワールドを舞台にした作品。面白いのが、メインのキャラクタが、仮想世界の住人、現実世界の住人、ロボットという、存在の形が全て異なるようになっているところ。主人公のアンジェラは仮想世界の住人ですが、現実世界のことはほとんど知らなくて病気になっても理解できなかったり、まさに現実にリアリティを持てない。一方で、現実世界で生きるサポータのディンゴは、仮想世界で生きることを拒み現実のリアリティを求める存在。そして、ロボットのフロンティアセッターは、ある意味仮想世界の住人ではありますが、外宇宙を探索したいという今の人間が失った興味を持ち続ける存在。こういう極端なキャラ設定にしたのは、この作品のテーマを描くのに最適だったからでしょうね。
という世界観もなかなか魅力的なのですが、後半に進むに連れて盛り上がるのが戦闘表現。アンジェラが乗るロボットが無双するシーンは圧巻です。また、音響の迫力もすごくてそれもあって劇場で観るのがいいだろうなあ。特にラストの武器コンテナを次々に切り替えながら戦うシーンは、ロボ好きにはたまらない演出。ディティールまで描き込んだロボが、超スピードで動きまわる演出はCGならではですね。ミサイル戦が多いな、この動きは、、、と思ってたら、板野さんがモーションアドバイザとして参加しているんですね。そりゃ、迫力あるわ。戦闘シーン観るだけで、円盤欲しくなってしまいました。
CGということでキャラクタの表現が心配になりますが、結構頑張っていました。アンジェラが結構表情豊かで、「うげー」とか悔しそうな表情がなかなかコミカルで面白いです。まだ、ちょっと不自然さは残りますが確実に進化してます。自然さを出すならアイドルマスターみたいにテクスチャでやるのがいいんでしょうが、フルモデルに拘ったようですね。あと、評判どおりケツ表現へのこだわりがすごい。ストパンの後ろからの煽りカメラへのこだわりに通じる情熱。w
虚淵作品にしては、気持ちいハッピーエンドでしっかり完結します。ちょっと続編ぽい演出が最後に流れますが、誰も死なずw 誰も犠牲にならないという。2時間弱でしたが、もう少し長くても良かったですね。
この作品は、劇場で観るのがやはりいいです。もうすぐ終わってしまうでしょうから興味ある方は早めに観に行くことをおすすめします。劇場で、アンジェラのケツを眺めるのもなかなか。結構ハマった感じだけど、円盤どうしようかなあ。
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