LSD〜ろんぐすろーでぃすたんす〜
LSDはいいよね。
というと危ない言葉に聞こえますが、ロングスローディスタンス(Long Slow Distance)の方です。
さらに、マンガの方です。
きららMAXで連載されていたほた。さんのマンガ『LSD〜ろんぐすろーでぃすたんす〜』の最終巻が発売されました。
きららの連載は、結構スパスパ切って入れ替えていくので、お気に入りでもあっさり終わってしまってちょっと残念な時があります。
このLSDもすごく好きな作品で、アニメ化期待してたのですが、連載終了してしまいました。
LSDは、タイトルのとおり陸上部の女の子が主人公の作品です。
主人公の椿は、友達の優子に誘われて陸上を始め、その楽しさにはまっていきます。
といっても、サクセスストーリーとかではなく、椿は実力はあまりなく特段速いわけでもありません。
だけど、走ることが純粋に楽しくて、がんばりやさん。
この作品は、新キャラ(新入生)が投入された後のほうが面白くなります。
半分ぐらいで、新入生として入ってくる辻ちゃん。
辻ちゃんは、椿と違いすごい実力で上級生の椿よりずっと速い。
それでいて、椿は辻が属する長距離のブロック長という関係。
辻はなんで椿がブロック長なんだろうと不思議に思うわけですが、徐々にその理由が分かっていって最終巻では。。。
この椿と辻ちゃんの関係がすごくよかったです。
最終巻のカラーページのとびらが、椿から辻ちゃんにたすきを渡しているイラストなんですが、もううるっときます。
この作品ではそういう泣かせる表現はほとんどないんですけどね。
作品中で、駅伝で実際にたすきを渡したり、長距離ブロック長を引き継いだりするんですが、そのシーンも結構あっさり描かれます。
場面として使える題材なのに使ってないのはわざとなんだろうなあ。
でも、駅伝でたすき渡すシーンは、セルフなしの4コマだけですがごくよかった。
でも、最後は椿と優子の競争が描かれます。
これは、最初から決めていたエンディングなのだとか。
優子は、中盤は割と脇役的な位置づけになっていますが、やはり椿を陸上に誘った始まりを作ったキャラクタとしてしっかり描かれました。
1巻では全く優子にかなわなかったわけですが、このエンディングでは椿がついに勝ちます。
負けた優子が椿に抱きつくシーンがまたうるうるきます。
あー、派手さはないけどうまいなあこういうの。
きららではよくある仲良し4人組の日常系という感じでもなくて、ちょっと特異といえば特異でしたが、すごく楽しい作品でした。
まあ、あまり長くなるのもダレそうで嫌なんで、これぐらいで終わるのもありかと思いますが、5巻ぐらいまで欲しかった。
そして、アニメ化して欲しかった。
正直人気でないかもしれないけど。
いや、辻ちゃんのあずにゃんっぷりでいける。
LSDは、連載も終わっちゃったし巻数からしてアニメ化はされそうにありませんが、すごい楽しい作品です。
キャラクタも敢えてなのか結構地味な子が多い。
ストーリーもすごく地味。
それだけど、本当にありそうな地味なイベントや友達関係が描かれていて引きこまれました。
3冊と少ないので、ちょこっと読んでみて欲しい作品です。
アニメ化してくれないかなあ。
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