C.a.T!

(c)京都アニメーション／うさぎ山商店街

TVで2013冬シーズンに放映された『たまこまーけっと』の劇場版『たまこラブストーリー』を観てきました。
タイトルが変わってるだけあり、最近よくある総集編的な映画化ではなく、完全新作です。

TV版は正直微妙な評価だったのかな、と思います。
京アニ作品ということで話題にはなりましたが、他の作品に比べると地味な評価しか受けていない印象。
個人的には結構雰囲気が好きでしたが、やっぱり盛り上がりには欠ける作品でした。

ということで、この映画版もぱっとしないのかと思っていたのですが、すごくよかった。
映画版は、タイトルにもあるとおりラブストーリーで、TV版で結局決着を付けなかったたまこともち蔵のラブストーリー。
TV版では鈍感なたまこを見守ることしかできなかったもち蔵が、ついに告白。
たまこには対応能力が全くないので、予想通りぎくしゃくし始めます。
たまこは、どう対応したらいいかわからず逃げ出してしまい。
そんなたまこを、みどりが助けるという。
ていうか、みどりがいい子すぎる。
たまこともち蔵両方の背中を押す役で、今回の一番の裏方。
そんなみどりの手助けもあり、最後はハッピーエンドになるわけですが、ぎくしゃくしてるところがすごくいい感じに描かれててすごくよかった。
たまこの免疫なさが、とっても面白い。

最後の一歩をたまこに与える、たまこ母の歌のシーンもすごくよかった。
ていうか、TV版ではあまりたまこ母は描かれなかったですが、今回はたくさん描かれます。
もち蔵母もたまこの応援役してたり、母が結構重要なポジションになってましたね、今回は。
TV版は逆に父だったなあ。
あと、母が亡くなった時もちを使ってたまこを元気づけてくれたのをずっと父と思い込んでいたのを、実はもち蔵だったことに気づくシーンもよかった。
そういう、いろんな過去が集まって、ハッピーエンドになっていて、気持よく観れました。

あと、これはTV版からそうでしたが、キャラクタのしぐさがすごくかわいく作られている点もいい。
走るしぐさとか、スキップするしぐさとか、ちょっとオーバーに描いてるのがすごくこの作品性を作っている。
こういうの好き。

TV版であまり楽しめなかった人も、この劇場版を一度観てみてもよいと思いますよ。
ちなみにモチマッズイの人々はほとんど出てきません。ｗ